午前3時半のバトル



午前3時半頃、かゆくて目が覚めた。右手の甲、右肘付近、右足の指・・・なにやら痒い。窓を開けて寝ているのだが、ここは19階。ふだんは蚊は飛んで来ない高さ。でもね。蚊だってエレベーターに乗れるんだよね。だから、ときどき、蚊も出没する。でも、ときどき。雨季の頃は蚊も大量に発生するし、デング熱にかかる人もたくさんいるけど、僕の部屋では滅多に蚊を見ない。
それなのに、なぜ、今日にかぎって蚊がいるんだろう。寝ぼけ眼で暗い部屋を見回したが、蚊らしきものの姿も、飛んでいる音も聞こえない。うーん。とりあえず起きたので、トイレに行ってみて、水を1杯飲んでみた。そのまま、ベッドの上で、しばらくぼーっとしていると・・・
タタタッ、タタタッ
って感じで、暗闇の中で、壁沿いにフローリングを走るヤツがいた。
ゴ、ゴッキーだ!
寝ぼけていたので一瞬、どう対処して良いかわからず、とにかく立ち上がってみた。このまま部屋のどこかに隠れられたらサイテーだ。どうしよう??
寝起き+パニックでは、妙案は浮かばない。とりあえず、古新聞を取りにとなりの部屋に行き、丸めて元の部屋に戻ってみた。
すると、ゴッキーの姿が消えていた。静かに見回すと、隣の部屋へのドアの近くで息をひそめて固まっている。非常に原始的で野蛮な行為だとは思うが、新聞紙を丸めて臨戦態勢を整えた。そっとゴッキーに近寄ると、彼は異変に気づいたようで、猛ダッシュで隣の部屋に逃げ、例によって壁沿いにダイニングテーブルの下を抜けて走って行った。
だんだん、脳が覚醒してきた。アドレナリンやらドーパミンが脳の中で出てきたのだろうか。僕は、壁づたいに進むゴッキーの進路を予測して、先回りして、ダイニングテーブルの反対側で待った。ふふふっ。思ったとおり、やつはこのルートで出てきた。僕は丸めた新聞紙でゴッキーを仕留めた。
時は既に午前4時近くである。すっかり眠気が飛んでしまった。冷静に考えてみると、およそ半年前にゴッキー2匹に訪問されたことがある。このとき、1匹は退治したが、1匹は翌日まで持ち越すという2日がかりのバトルがあった。そのバトル後に、Big-Cで殺虫剤を買ってきたのを思い出した。タイで殺虫剤を使っている人をあまり見かけたことはないのだが、スーパーではかなりの種類が売られている。ゴッキー用、蚊や蠅用など、特定の昆虫専用のものもあり、何が良いのか、さっぱりわからなかったので、こういうときは日本ブランドを、ということで、アースのスプレイを買ってきたのだった。
明け方4時過ぎ、それを思い出し、部屋の玄関付近や窓付近に軽くスプレイしてみた。ゴッキーは歩いてやってくるのだ。しかし、すっかり眠くなくなってしまった。一応、横になってみるものの、「ノーン・マイ・ラップ(眠りにつけない)」状態のまま午前5時半。その後1時間ほど、うとうとして6時40分に起床。だから、今、とっても眠い。
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