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きょう、携帯電話を買ってきました。厳密に言うと、新しい携帯電話を買うと同時に、これまで使っていた携帯電話を売ってきました。バンコクで携帯電話を買うというと、誰もが思う浮かべる場所、それがMBK(マーブンクロン)です。BTSスカイトレインで、National Stadium駅で降りるとすぐに東急デパートがあります。この東急とつながっているショッピングモールがMBKです。さらに、MBKの端にはパトゥムワン・プリンセス(Pathumwan Princess)というホテルもつながっています。
ちょうど1年前、ソニーエリクソンのT610という携帯をMBKで買いました。当時、13,300でしたが、それでも、ソニーショップで買うよりは安かったです。その機種を選んだのは、単純にデザインでした。それまでは、モトローラのv8088+という小さな二つ折りの携帯を使っていましたが、モノクロの小さなスクリーンしかなく、かなり時代遅れなものとなっていました。それにバッテリーも、あまり長持ちせず、頻繁に充電しなくてはなりませんでした。
この数年、タイの携帯電話の価格は、どんどん下がってきています。僕は始めてタイに来た4、5年前には、ちょっと良い携帯は3万バーツくらいの価格で、一番安いものでも7~8000バーツだったように思いますが、現在は、安いものなら新品でも4000バーツくらいで入手できます。現在でも、高い携帯はありますが、それは、それなりに多機能だったり、最新機能を搭載しているものです。
さて、今回のT610の買い換え理由ですが、これは実はいくつか切実な理由がありました。一つめは、T610は購入当初から操作するときの反応が遅いため、さまざまな問題を起こしていました。細かい説明はわかりにくいので省略しますが、たとえば、電話をかけるつもりがない相手に電話をしてしまったり、まだ書いてないSMSメッセージ(つまり空メッセージ)を送ってしまったり、あるいは受けた電話を受けた瞬間に保留にしてしまったり、という手違いが、ごく普通に発生していました。これらのトラブルの原因は、反応速度なので、とてもゆっくり、ひとつずつキーを押していけば、半分くらいは防げたかもしれませんが、1つのメニュー画面から次の画面に変わるまでに3、4秒かかるような状況では、なかなかキツイものがありました。
もう一つの問題は、今年6月から、電話会社をDTAC社からAIS社に変更したところ、自宅にいるときに電波状態が非常に不安定になったことです。通常の固定電話はありますが、それでも自宅にいて携帯が使えないのでは、かなり不便です。電話がかかってくると着信はしますが、アンテナが急に0本になったりするために、通話がほとんどできないような状態で、部屋の中をウロウロしながら電波状態が良い場所を探したりしていました。
後者の問題は、以前のDTAC社のSIMのときにはなかったことなので、AIS社の基地局との位置関係が大きく影響していることは明かですが、それでも、携帯電話の端末によってはこのような苦労をしなくても良いのではないかと疑っていました。前者の問題は、購入当初からのもんですが、ずっとガマンしてきましたが、後者の問題も加わって、7月頃から買い換えを狙っていました。僕にしては、随分、ガマンしたものです(笑)。今、ちょうど購入してから1年間経ちました。T610を売るにしても、どんどん売値が安くなってしまうと思ったので、この機会に買い換えを決行しました。
しかし、次に何を買ったら良いか・・・。
おそらくタイで一番人気があるのは携帯メーカーはノキア(Nokia)でしょう。理由はわかりませんが、タイで携帯サービスが始まったころはノキアの機種が中心だったのだろうと思います。いまだにノキアは根強い人気があり、機種も豊富です。しかし、最近はカメラ搭載タイプの機種が市場にたくさん出回り始めて、日本のパナソニック(Panasonic)や韓国のサムスン(Samsung)なども、若い女性には人気のようです。
Panasonicのかわいいデザインの携帯も捨てがたいのですが、僕の携帯に対する条件の一つにBluetooth機能がありました。この条件を満たす携帯電話のメーカーは、ノキア、モトローラ、ソニーエリクソンの3社に絞られてしまいます。そして、どうしてもデザインから選んでしまう僕としては、懲りずにソニーエリクソンのK700に心を奪われてしまいました。もしかしたら、また、操作の反応が遅いかも知れないし、もしかしたら、また自宅での電波状態が悪いかもしれない・・・。でも、T610の操作反応の遅さは、おそらくメーカーも気づいているはずです。今年になって発売されたK700ですから、少しは改善しているはず、という淡い期待も抱いていました。
とにかく、機種は決まりました。では、MBKのどの店で買えば良いでしょう?正午前にMBKに到着しましたが、小さい店はまだ開店していません。MBKは正午過ぎから開店の店が多いことを初めて認識しましたが、それでも開いている店があるので、それらを回ってみることにしました。しかし、お目当てのK700を置いている店は、あまり多くはありませんでした。考えてみると、前回も、かなりたくさんの店に値段を確認して歩いて、だいたいの店が同じ価格で販売していることを確認した末に購入したのでした。あまり歩き回っても、病み上がりの体にはキツイかも。そう思ったとき、去年、T610を購入したお店がありました。そして、去年も売ってくれた、おばちゃんが元気に商売していました。K700も在庫があり、値段をきくと、14300バーツと電卓を叩いてきました。ちなみに、JAY MARTという携帯販売ショップチェーンのチラシには16900バーツとありましたし、ソニーショップでも、16900バーツで売られていました。
「じゃ、14000バーツでどう?」
と僕が言うと、「メダ~イ」と言われてしまいました。そうか。でも、これ良いよねぇ。欲しいなぁ。そう言っていると、14200バーツという数字を電卓で叩いてきました。朝一番の商売なので、100バーツひいてくれるということでした。まぁいいか。ここは気持ちよくこれで商売成立としましょう。新しい箱入りの在庫を持ってきてもらい、それを買うことにしました。おばちゃんが新しい電話にSIMを入れてくれているときに、「ところでおばちゃん、このT610を売りたいんだけど、どこで売ったらいいかな?」そういうと、おばちゃんは、「ここで良いよ。買うよ。」とのことでした。話しを聞くと、シスター(妹か姉かわかりません)がMBKで中古携帯の商売をしているというのです。
おばちゃんの息子が僕のT610を持って、その店に行って値段を聞いてきました。最初、4000バーツで買い取る、と言ってきました。13300バーツで買ったのに、1年で4000バーツ。その時点で中古市場の相場がわからなかったので、「うーん」とうなってしまいました。ま、売るのは後でもいいや。そう思って、じゃ、売るのはもうちょっと調べてからと言ったら、おばちゃんは、じゃ、いくらで売りたいんだと聞いてきました。いくらって言われてもわからないなぁ。考えていると、電卓で4500ときました。うーん。なんか、簡単に500上がったのね。だったら、5000バーツはダメなの?と聞くと、またまた「メダ~イ」。そうか。ダメなのか。でも、使わないで家においておくうちに売れなくなるくらいなら、売れるうちに売るかと思い、それで良いと言おうとしたら、おばちゃんが「5000バーツで良いかどうか、ちょっときいてみるから。」と言ってくれました。
その後、息子があちこちの店を走り回っている間、おばちゃんとおじちゃんと世間話をしていましたが、結局、5000バーツで買い取り可能ということになり、9200バーツの支払いでK700をゲットしてきました。今回の携帯買い換え大作戦は、買値も売値とも、ギリギリの値段までいっているとは思えませんが、でも、ソニーショップや大きなところで買うよりは安く買えているし、素人が売るとしたらまぁまぁの値段で売れたんじゃないかと思います。雑談のとき、おばちゃんの店ではT610は、現在、新品で7500バーツで売っていると言っていました。1年使った中古が、新品の3分の2の値段で売れたと考えれば、まぁまぁかな。
え? もっと安く売っているところ、知ってる? もっと高く買ってくれるところ? いえいえ。今は知りたくないですよ。今はハッピーなので、もう余計なことは考えず、新しい携帯でしばらく遊ぶことにします。ちなみに、次のターゲットは、Bluetoothのヘッドセット。これが、かなり高いんですよね。うーん・・・あまり使わないとは思うんですけどねぇ~ でも使ってみたいんです(笑) 好奇心旺盛なのも、とても不経済ですね。
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