ローイクラトン(11月12日)

loykrathong.jpg

 

今年のローイクラトン(Loy Krathong)は11月12日(水曜日)です。

それって何?

ローイクラトンは、タイの伝統行事で、日本で言えば灯篭流しです。

川の女神に感謝する行事といわれていますが、その他、諸説あるようですが、興味がある方はネットで検索してみてください。

ローイクラトンとは(タイ大使館HP)

これは毎年陰暦12月の満月の夜に行われ、今年は11月12日がその日にあたります。チェンマイ、チェンライ、アユタヤでは大きな行事が行われ、テレビで中継されたりもします。

 

ローイクラトンは祝日ではないのですが、この夜、恋人と一緒に川に灯篭を流すと幸せになれると言われるようになり、ローイクラトンの夜になると、たくさんのカップル、親子連れなどが、川に集まって灯篭を流します。

 

もしも、タイに恋人や思っている人がいたら、ぜひ、この日を狙ってタイに行ってみてください。ロマンチックな夜に一緒に灯篭流しをしましょう!

 

でも、実際には川の周辺は大混雑。

たいへんな状況になっていますので、はぐれたりしないように気をつけてください。

 

 

タイの民主主義

タイでは先月以来、反政府運動グループPAD(民主主義のための市民同盟)が、サマック首相の辞任を要求して、バンコクの首相府や衛星放送局、空港などを占拠したりしています。これに対してサマック首相は、今のところ、辞任の意思はないと言い、9月2日には非常事態宣言を出しました。

 

リアルタイムのニュースは、このブログに書いても仕方ないし、政治は僕の専門ではないので、あまり深く言及することはできません。それでも、急にタイ赴任が決まった人やその家族の方々などは、タイというところは、かなりキケンな国だと思われているかも知れないので、少しだけ、僕の印象を書いておきたいと思います。

 

2006年、タクシン元首相がニューヨークに行っている間に、バンコクでクーデターが起きました。その後、いろいろありましたが、2007年12月の下院選挙でPPP(人民の力党)が圧勝し、現在の政治体制ができてきています。しかし、このPPPには、タクシン元首相が設立したTRT(タイ愛国党)にいた元議員が大挙して入党したため、タクシン元首相の影響が強い政治体制であることが危惧されます。タクシン元首相は、今年2月にタイに帰国していましたが、汚職防止法違反容疑で訴追されおり、この裁判が公正に行われない可能性が高いとして、今年8月にイギリスに亡命してしまいました。

 

このように見てみると、やはり、いまだに政治の中心部にタクシン派の人間が多くいることから、それらを排除しようとする動きが、現在のPADの反政府運動のように見えますが、下院議員の7割を任命制にしろというPADの要求も、民主主義から考えると、理解しがたいことに映ります。

 

変な言い方ですが、タイでは、ときどきクーデターが起きています。

タイにとって政権交代が必要になるとクーデターが発生するようです。僕の友人が、「それじゃ民主主義じゃないじゃないか」と言っていましたが、確かに民主的な手続きではないと思います。タイは経済的には、もう「途上国ではない」と言っていますが、その政治的な意味では、まだまだ道半ばというところかと思います。

 

しかし、一般市民はまったくふつうに生活をしているようです。

あるタイ人の友人は、べつにたいして変わったことはないけど、自動車通勤のとき、迂回しなくてはならなくなり、通勤時間が増えたとぼやいていました。また、いま、タイに滞在している友人たちも、ほとんど平常時と同じだけど、そういえば、街中で軍人を多く見かけるということでした。

 

今回の騒動は、どのあたりで決着するのか、わかりません。なんとなく、最終的には王様の御意志といいますか、王様が認めた人の意見を国民も受け入れるのがタイ式ですから、今はそこに向けて利害関係者が動いているのかも知れません。でも、いつもいつも王様に頼っていては、本当の民主主義国家は作れないような気がします。王様は立派な方ですが、国民も政治家も、いつまでも王様にばかり頼らずに、しっかりした国の基盤を作っていって欲しいと思います。