サクラサク

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東日本大震災から1ヵ月が経ちました。
3月11日から数日間は、すべての民放もNHKも、特別報道番組だけを放送し、しかも民放からはコマーシャルが消えていました。その後、少しずつテレビ番組は通常のスケジュールに戻ってきたものの、ニュースで伝えられることは、東北地方を広範囲に襲った災害の被害状況、東京電力の福島にある原子力発電所の問題、関東地方の計画停電などのニュースばかりで、心が沈む時が続いてきました。
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なかなか明るいニュースがない1ヵ月間でしたが、それでも桜が咲く時期になりました。いま、関東地方の桜は満開です。大震災後、多くのひとたちの心は、鬱状態になり、仕事や勉強に集中できない、あるいは、やる気が出ないという人が多いです。かくいう僕も、震災直後、新しいことをする気力を失い、震災の被害を伝えるニュースを見るばかりでした。それまで、ふつうに存在していた町や家や人々の暮らしが、あの日、あの地震と津波で奪われてしまった喪失感、無力感に押しつぶされそうな気持だったのかも知れません。
でも、桜は咲きました。春はやってきました。たくさんの物、たくさんの命を失いました。しかし、時は止まっていることなく、季節は巡っています。僕たちがその気になれば、そして時間や努力を惜しまなければ町はまたつくれるはずです。東北地方も復興できるはずです。昨年、日本のGDPは中国に抜かれて世界第3位になり、この大震災で今年はさらに日本の経済は落ち込むことでしょう。でも、僕たちが知恵を出し合い、力を合わせれば、日本はまた目覚ましい復興を遂げられる気がします。そのためには、もっとしっかりとして政治家によるリーダーシップが欲しいところですが、それが足りなくても、それぞれの地方、業界、組織の中のリーダーが活躍してくれること、個人個人が前に向かって歩みだすことで、日本は復興すると思います。
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日本は復興するとは言っても、GDPで世界第2位に返り咲くことが日本が目指す目標ではないような気がします。この大震災による原発事故と停電のおかげで、僕たちはいかに電気に依存した生活をしてきたかを思い知らされました。僕たちは、本当の豊かさとは何か、自然と共生する安全な生活はどうすれば実現できるかを考えながら、復興を進めていくべきなのではないでしょうか。
僕は「日はまた昇る」ことを信じています。
ただ、新しく昇ってくる太陽は、経済大国としての日本でなくても良いと思っています。国民が豊かに平和に暮らせる国として再生できれば、そして、世界の国々と協力し合って生きていける国であれば良いと思っています。そういう日本を再生することが、僕たちに課せられた次の世代への責任なのではないでしょうか。