最近、旧正月をキーワードにして検索して、このブログに来てくださる方が増えてきてるようです。そういえば、旧正月も近づいてきているんですよね。そこできょうは、旧正月についてお話したいと思います。
日本では旧正月と呼んでいますが、英語ではChinese New Yearと呼んでいます。そして、中国文化圏では春節と呼びます。つまり、旧正月という呼び名は日本でしか通用しません。
では、なぜ、タイに関するブログ、マイペンライ(MaiPenRai)で旧正月を取り上げるかというと、タイにはたくさんの華人(中華系タイ人)が住んでいるため、タイでも旧正月は大切なイベントなんです。
旧正月は旧暦の正月、では新暦(グレゴリオ歴)では何月何日なのか、ということが気になるわけですが、これが毎年変わります。とりあえず、今後5年間の旧正月を挙げてみます。
2009年1月26日
2010年2月14日
2011年2月3日
2012年1月23日
2013年2月10日
このように毎年1月22日から2月19日頃までのいずれかの日が旧正月になるんですが、これを決めるのは天体の動きなのです。
例外もあるようですが、旧暦1月1日は雨水の直前の朔日、というのが通常のルールです。
●雨水…二十四節気の一つ。太陽黄経が330度のとき。雪が雨に変わる頃。通常2月19日頃。
●朔日…月と太陽の視黄経が等しくなること。新月。月が始まる日。「ついたち」
このように月と太陽の位置によって決められるため、毎年、違う日になっているのですが、さらに言えば、月と太陽の位置は見ている場所によって異なるので、国によって1日ずれる年もあります。最近では、2007年の旧正月が2月18日だったのですが、ベトナムだけが2月17日でした。
旧正月は中華圏では新暦の正月以上に大きなイベントで、祝日になっていると思いますが、 タイでは祝日ではありませんので、官庁や主な企業では通常通りに仕事をしています。でも、たとえば社長が華人であったり、中華街の企業だったりという理由から、お休みになってしまうところもあると思います。中華系企業との取引をされている方は、旧正月のお休みについて確認しておいたほうが良いと思います。
もう一つ、重要なのは、旧正月の直前と直後、飛行機は華僑、華人の里帰り(または旅行)で混雑するということです。たとえば、2009年は1月26日が旧正月の元日ですから、おそらく1月24日、25日のアジア圏内の飛行機は混雑しているだろうと予想できるわけです。とはいえ、旧正月は、ほとんどのタイ人は通常通りに生活しているので、我々が観光でタイに行っても、それほど不便なことには遭遇しません。旧正月の直前には歳末セールがあったり、旧正月中は新春大売り出しがあったりするので、買い物には良い時期かも知れません。
ただし、覚えておいていただきたいのは、この旧正月(華人たちのイベント)とタイの伝統的なお正月ソンクラン(すべてのタイ人のイベント)はまったく違うということです。タイには新暦の正月、旧正月、ソンクランの3つの正月があり、それぞれ祝い方が異なります。ソンクランはタイの伝統的なお正月で、タイ人にとっては最大のお祭りといえると思います。この時期にはお店は閉まってしまうところが多く、また、街を歩いていると水をかけられますので、旅行で行かれる方はそれなりの覚悟をして行ってください。