言うまでもありませんが、タイは国民の94%が仏教を信仰している仏教国です。(ちなみに、イスラム教徒は5%、キリスト教徒は1%)でも、タイで見る仏教は日本の仏教とは違うと感じている人も多いと思います。
「仏教」タグアーカイブ
こどもの出家
出家する!?
タイでは一般の男性が出家することがあります。人生のうち、一度くらい、一定期間出家して、環俗するわけです。期間もいろいろで、個人のスケジュールに合わせて、また、お寺側のルールに従って出家します。
ブワット(出家する)
学校が休みの期間に、こどもをお寺に集めて合宿のようにブワットさせるなんてこともあるようですが、大人になってから、1ヵ月とか3ヵ月とか、区切られた期間だけ、出家する習慣があります。これは自分の来世のために徳を積むという意味もあるのでしょうが、どちらかというと親孝行の意味合いが強いようで、親は息子が出家してくれると嬉しいようです。
出家する際には、俗世間から離れるための儀式があり、重要なのは剃髪です。髪を剃るだけでなく、眉毛も剃って、仏に仕える身となります。お寺によっては、外国人も受け入れているところがあるようで、日本人も含めて、外国人で出家経験がある人も少なからず存在するようです。
タイのお坊さんは、とても尊敬される立場です。人々は丁寧なワイ(合掌)をしてあいさつしてくれますし、病院に行っても無料で治療してもらえます。たとえ、1ヵ月だけのにわか坊主であっても、出家している期間はお坊さんとして扱われるのです。だからと言って、出家してまで病院に行くこともないですが。
タイ語を一生懸命に勉強している頃は、僕も一度は出家してみようかと思っていましたが、でも、最近は、眉毛がない姿をさらすのはどうかなぁと思ったりもしています。
でも、まぁ、いつか、機会があったら、短期間の出家はチャレンジしてみたいと思っています。
触ってはいけません! ~Space for Monks~
タイの街を歩いていると、よくお坊さんと遭遇します。お坊さんは、街の風景にとけこんでいて、移動には公共交通機関を利用することが多いのです。またタイでは、男性は短期間出家することもあります。出家の期間は人それぞれで、1週間のこともあれば、もっと長いこともありますが、出家している間はお坊さんであり、周囲の人にもお坊さんとして扱われ、敬われます。タイでは、子どもは親孝行として、このように短期間出家することもあり、また、自分の心の浄化のためにも出家しているんだと思います。
さて、タイのお坊さんには、守らなくてはならない戒律がたくさんあるのですが、日本のお坊さんの世界とは違うんだなぁと思うルールに、女性に触れてはいけないという決まりがあります。日本では結婚もできる宗派があると思うのですが、タイでは指1本、触れてはいけないのです。これは性欲を断ち切るために、女性に触れてはいけないというルールができたのだと思いますが、このため、混雑した乗り物などでは、女性はお坊さんに触れないように配慮してあげなければなりません。
写真は、チャオプラヤ川を運行しているエクスプレスボート内に書かれている”Space for Monks”というサインです。乗船入口から階段を下りてすぐのあたり、座席が並んでいる後ろの位置にあって、お坊さんは人にぶつからないように、ここに立つということなんでしょう。
でも、ときどきニュースで、どこかのお坊さんがお酒を飲んで、女性を部屋に連れ込んで淫らな行為をしていたなどと聞くことがあります。
僕なんか、煩悩の塊みたいなものですが、そういうニュースを聞くたびに、お坊さんもなかなか煩悩は捨てられないんだなぁ~と思います。