クーポン食堂からE-CARD食堂へ

タイではショッピングモールや大きなデパート、スーパーマーケットには、必ずと言っていいほど、フードコートが設置されています。壁側に沿って小さなコマに区切られた店舗(屋台のような料理店)が並んでいて、好きなお店で好きな料理を注文し、テーブルを探して食べるというセルフサービス形式のお好み食堂という感じです。昔は、まず、フードコート入り口付近にある窓口で現金をクーポン券と交換してもらって、そのクーポン券でしか飲食物を買うことができませんでした。なので、日本人の間では、このようなフードコートを「クーポン食堂」と呼んでいた記憶があります。

クーポンに交換させる理由は、このフードコートを設置運営している側(デパートやスーパーマーケット等の大家さんたち)が、各店舗の売り上げの半分前後を家賃として回収するために、一旦、すべての売り上げをクーポンにしてもらって、後に、このクーポンの売り上げに対して何%を各店舗に渡す(家賃分を差し引いた金額だけ渡すってことですね)というシステムで運営していたからです。つまり、初めに、売り上げのすべては大家の手元に入る仕組みです。

現在は、この仕組みが電子化されてきたということですね。そこで登場したのが、E-CARDです。一時期は、磁気部分があるプラスティックカードを使って、お客さんが窓口で渡す金額をカードの磁気部分に記録する(チャージする)という形式でした。
先日行ったBig-Cという大きなスーパーマーケットのフードコートでは、窓口でお金を渡すと、個々に固有の番号が割り振られたプラスティックカード(バーコード管理されています)に端末上でチャージしてくれます。そして、このチャージされた金額はフードコートのネットワークの中で共有されていて、各店舗にある端末で消費した金額を入力すると、その分、残高から差し引かれるという仕組みになっています。

各店舗は個人店主経営ですから、ディスプレイや価格設定なども様々ですが、外国人客を意識して、メニュー写真に番号をつけて掲示しているところもあり、タイ語ができなくても、指さしや番号だけのコミュニケーションで注文ができます。

基本的にはセルフサービスなので、スプーン、フォークなど必要なものは自分でとって席につきます。

飲み物は飲み物の店で買います。

食べ終わったら、食器はそのままテーブルにおいていきます。フードコートでは、こまめに食器を片付ける人が回ってきて、片付けてくれます。タイ人にはこれが習慣になっているので、フードコートでは食べた食器はそのままテーブルにおいていきます。(大学の食堂などでは、各自食後に食器を片付けるシステムのところもあります。)

バンコクの丸亀製麺では食器を返却してくださいと書いてあって、食器の返却口もあるんですが、まったく気づかず、そのままにして帰ってしまうお客さんが多いみたいです。マクドナルドでも日本と同様にトレイを返却するところがありますが、返却せずに、そのままの人も多いみたいです。習慣になっていることは、一朝一夕には変わりません。

食事が終わったら、フードコートを出るときにE-CARDを窓口に出して残金を返却してもらいます。残金がないとしても、カードは返却して帰りましょう。

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