医食同源

先週会った人が、皆、口をそろえて「喉が痛い」と言うのだ。なんで、みんな症状が同じで「喉が痛い」んだろう? なぜタイ人は、それを「風邪じゃない。喉が痛いだけ。」と言い張るんだろう? そんなことを考えながら、「それは風邪だってば。うがいしたほうが良いよ。」などと、健康指導をしたりしていた。ところが、昨夜、くしゃみを3回連発し、ちょっと鼻水も出て、少し咳も出てきた。でも、どの症状もかすかなもので「うがいしておけば治るだろう」と軽く見ていた。
今朝、午前6時頃、喉の痛みで目が覚めた。明らかに喉が腫れている。痛いし、喉が腫れて膨らんでいる感じがする。とりあえず、うがいをしたが、睡眠が大切だと勝手に決めて、またベッドに戻った。その後、何度が目が覚めたが、それでもベッドから出ずにいた。が、ベッドの上に転がりながら、「これはかなり腫れているので、やはり抗生剤を飲まないといけないような気がする」と考えた。抗生剤を入手する方法は2つ。病院に行くか、あるいは薬局で買うかだ。タイは薬局でも簡単に抗生剤を購入することができる。外国資本の薬局チェーンなどだと高い抗生剤が売られているが、ふつうのタイ人経営の薬局でも、抗生剤はふつうに売られている。
結局、薬局を探して歩くのも面倒な気がしたので、バンコク病院に行くことにした。日曜日の昼間に行くのは初めてだったので、着いてみてビックリした。というのは、まるで平日と同じように、病院は診療をしていたのだ。てっきり救急ルームに駆け込まなくてはいけないんだろうと思っていたのだが、バンコク在住日本人駐在員ファミリーにはお馴染みのバンコク病院日本語診療室(JMS、ジャパンメディカルサービスと言うらしい)もふつうに仕事をしていた。別に、ふつうに内科に行っても良かったのだが、かえって混雑していそうだったのでJMSに行った。
予想通り、「喉が赤く腫れていますね。風邪の初期ですね。」と日本語が流暢なタイ人ドクターに言われ、薬を4種類処方された。こんなに薬要らないんだけど・・・。そう思いながらも、ドクターにお任せなので、4種類、出てきてしまった。ちょっと微熱もあったので、解熱鎮痛剤まで。いやぁ、この病院、サービス良いんだけど、ちょっとサービス過剰、料金も高い、って感じ。でも、旅行傷害保険などに入っている方には、オススメ。医療の質も、そこそこ高い病院だと思う。

前置きが、かなり長かったが、こうして薬をゲットした僕は、まず、何かを食べてそれから薬を飲まなくてはいけない、と考えた。こんなときには、やはり『養生堂』のお粥でしょう! そう考えた僕はタクシーで、ランスアンにある『養生堂』に向かった。ここは、別にお粥屋さんというわけではなく、医食同源という考え方で、健康に良い美味しい中華料理を出してくれるお店なのだ。お粥もいろいろな種類があり、ぎょうざも茹でたぎょうざがあったりして、かなり美味なのだ。
結局、いつもお粥とぎょうざを頼んでしまう。お粥が50バーツ。ぎょうざも50バーツ。冷たいお茶が10バーツ。合計110バーツの食事。この美味しさでこの値段というのは、すばらしい。しかも、あまりひどく混み合うことはなく、落ち着いて食事ができる良い店なのだ。
医食同源のお粥とぎょうざを食べた後、抗生剤、咳止め、鼻水止めを飲んだ。(解熱鎮痛剤は飲まないことにした)これだけ体調に気遣った食事をしたのだし、薬も投入したのだから、早く治ってくれるに違いない。


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バンコクでコスプレ?



昨日、バンコク内のSeacon Squareというショッピングモールに行って、Vibulkij Comicsというマンガの出版社主催のイベントを見に行ってきた。と言っても、別に、僕がオタクなわけでも、コスプレーヤーであるわけでもない。僕は大学院で、日本大衆文化がタイの若者文化に大きな影響を与えていることについて研究していて、このようなミニ・コミケのようなイベントもまた、日本大衆文化がタイの若者に消費されている一例だと考え、ぜひ、見てみたいと思ったのだ。
たまたま金曜日にタイの大学生とチャットしていて、このイベントがあることを知ったのだが、当初、どんなイベントか、まったくよくわからなかった。ショッピングモールの一角のスペースを使って、10月30日と31日の2日間行われたこのComics Partyは、Vibulkijという出版社が主催の読者サービスのイベントのようで、集まった読者(ファン)は、さまざまななゲームに自由に参加でき、ゲームの結果によっていろいろなマンガキャラクターグッズなどが商品としてもらえたようだ。
また、面白かったのはたくさんのタイの若者がコスプレを楽しんでいることだ。トイレ近くのスペースは、彼らの着替え&メークの場所になっていて、ショッピグモールに来る一般の買い物客たちの目には、ロリータやメイドのコスプレーヤーがうろうろしていることが、とても奇異な光景に見えたようだ。中には、立ち止まってじっと眺めていく一般の人もいた。
コスプレーヤーたちは、自分が写真に撮られるだけでなく、他のコスプレーヤーの写真も撮りたがる。ところかまわず始まってしまう写真撮影会。通路の真ん中で寝そべってポーズをとったりで、一般客にとってはかなり迷惑な行為だと思うが、それでも、通行人たちは迷惑そうな顔をするというよりも、とても興味深くながめているようだった。

2時間ほど、彼らの行動を観察したあと、僕は『8番らーめん』で『唐麺』を食べた。僕が店から出るときに入れ違いに、15名ほどのコスプレ集団が『8番らーめん』に入って行った。彼らが、あの格好でラーメンを食べる姿を写真に納めなかったことが、ちょっぴり残念だ。
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